絵本「はらぺこ あおむし」の作家
エリック・カールさんが亡くなられた
91歳・・・まぁ、年齢的に仕方ないのだろうが
新作が、もう見れないのは残念だ
エリック・カールと言えば
貼り絵の画風
貼り絵に使う色紙から作り
それをパレットとして、絵に合う模様の紙を切り出して
貼り付けて絵にする
その画風には
ポリシーがあるのである
例えば、絵具の緑を筆で塗ると
緑一色となる
ところが、エリック・カールの作った緑の色紙は
色々な色の混じった色々な緑の色紙で
緑一色では無い
そこへ、色へのこだわり・ポリシーがあるのである
戦争の中で幼年期を過ごし
暗い戦争中・・・鮮やかな色とりどりの絵なんて描けなく
地味な絵を描く時代
そんな幼少期を過ごしたから
色鮮やかで、カラフルな絵に憧れ
色を伝える・色の魅力を伝える・色の楽しさを伝える
そんなポリシーで、あの画風なのである
統制された教育では、緑は緑であり、みどりでも碧でもミドリでもない
個人の感性なんて、無視され緑を塗らされる
同じ色味でも、色々な色があるよ!
自分の感じたままに塗れば良い!
そんな含みをも感じさせるものでもある
溢れる色への自由が、作品の自由
押しつけとかでなく 感じる心に訴える絵本なのかもね
だからこそ、世界的ロングセラーとして
子供にも大人にも愛される絵本となったのだろう
作品へのポリシーが作家の命であり 作品の魅力となる
そんな大切な事を貫いてくれた作家なのだろう
ご冥福をお祈りいたします