絵本を作っていると
なんとなく、簡単に自分の意図が表現出来る場面と
なんど描き直しても、上手く出来ない場面がある
どっちが良いのか・・・
すぐに描けた方が良いのか
描けないで迷って迷って描いた方が良いのか・・・
そして、どんなに描き直しても
これだ!と思える場面が描けない
そんな事が多々あると思う
答えは、時間だな
時間を過ごして
一度忘れる
完全に忘れる
そして、忘れた頃にもう一度見てみる
その時に気付いた事が答え
簡単に描いた場面が物凄く良い時も
悪い時もあるし
迷って描いたところが、良い時も悪い時もある
客観視という事だね
絵本制作の渦の中にいると
客観視って出来ないからね
客観視する為には、その世界から抜ける事
抜けるには、忘れる事
それが、次のステップに繋がる事だと思う
こんなに時間をかけて描いてる
こんなに悩んで苦労して描いた
これは、自分の都合
作品に自分の都合は関係ない
読者は、客観視するもの
そんな背景を知らないものだし
知る必要も無い
目の前の絵本作品だけで
判断するもの
だから、客観視する事は大切な事だし
渦の中では、気付かなかった事が
時間をおく事で、気付く事もある
描けない場面を
「まぁ〜、これでいいかぁ〜」と妥協するのは
誤摩化しである
誤摩化しは、客観視した時に一番見えるもの
時間をかけて描いた場面を
読者が物凄く細かく描いてると感じてくれる事
悩んで悩んで描いた場面を
すごい場面だよねと言ってくれる事
それが、読者に通じるという事だと思う
<文責・ab-絵本創作塾 須田繁太>