何かを作ろうとした時に
何が一番大切か
それは、作ろうとするものを知る事
自分が、作ろうと思ったものを知る事から
始めないと駄目なんだな
木工でも、木を知る事
陶器でも、土を知る事
全てが、そのものを知る事から始まる
知る事で、その世界を知り
その世界が見えてくる
何もなしに作れるものではない
他の人の作品や素材などを知り
よく見る
それによって、目が養われ知識が身に付き
作る底力になる
夢や想像で作っていても
自分の世界に居るだけで
目が成長しない
目の前の自分の作品しか見ていないと
目が変わらない
目が変わらないと成長のしようがない
なぜなら、気づきがないから
目が高まれば、自分の作品の欠点、未熟さなどが見えてきて
それを課題に向上する事が成長の道になる
成長とは、気づきなのである
自分で気づき、自分で克服する
そこに作品の向上があるのである
腕の良い職人
有名な作家になればなるほど
自分の作品に謙虚になる
それは、自分の未熟さが見えるから
目指してる上があるから
それが、作品作りの根本だろうと思う
自己満足してしまう人は
向上心が生まれない
向上心が生まれないと
進展がない
そのレベルで、止まってしまう
前に前に
いつも、切磋琢磨して前進する事が
ものづくりの人には必要な事なのである
前進するエネルギー
それは、自分の目を養い
高峰をいつも見つめ、追いかける事である
他人がどんなに誉めても、認めても
本人は、なかなか納得しない・・・
納得しないから、謙虚になれ、前に進める
結局、自己との戦い
だから、人目を気にしてものづくりする人は
人に認められたり、誉められたら満足してしまい
そこで、レベルが止まってしまう
止まったら、成長も止まる
自分の為に作る
それが、成長し続ける為の一番の心構えなのかもしれない
絵本を作ろうと思ったら
絵本を知る事
絵本を読む事
良い絵本、悪い絵本・・・とにかく読む
読んで自分で判断し、自分で目標を見つけていく
絵本を作りたいからと絵本に固執する事も無い
いろいろな分野を見てどんどんと目を養う
いくらでも、勉強し
無限に前に進めるのだから・・・
しかし、基本は知る事
自分の目指す世界を知ってこそ
作る世界が見えるもの
僕の教えに
「絵本を100冊模写」と言うものがある
これの意味する事は、その事なのである
創作の前に、作るものを知る
そこから、始めなければならないのである
僕の教えを模倣して、課題だけ出してるところがあるが
真意は、こういう事である
30年間の教育実績の中で、学生の成長の為に考えに考えた課題なのである
作業の課題なのではない、真意を理解し有意義な課題にして欲しいと願う。
<文責・ab-絵本創作塾 須田繁太>